七つの子の教育学

大学教員による七人の子育てと教育問題についての雑感

梅雨が明けました、日本のテレビは平和です。

関東も梅雨が明けました。いよいよ本格的な夏の到来です。

ところで、今年度から妻が働き始めたことにより、主夫業をしながら午前中のワイドショーを視聴することがあります。

こうした地上波テレビの報道を観てると、天気に関する内容がとても多いことに気付かされます。トップニュースが豪雨、猛暑であることが少なくありません。

この時間帯の情報は視聴者が高齢者や主婦層に限定されているからでしょうか、ほとんどが①天気、②大谷選手、③グルメリポート、であると言っても過言ではありません。

 

正直なところ、私にこうした情報はあまり必要ではありません。そのため、すぐにスイッチをoffにすることもしばしば。

報道における天気の情報について、「今日、暑くなりそう」「明日が雨が降る」という予報は有用ですが、私にとっては「今日は全国で猛暑日でした」「こんなゲリラ豪雨が降りました」のような事後の情報はそれほど重要ではないです。

それは、すでに夏の猛暑は常態化しており、梅雨と台風の時期に大雨が降ることも新しい出来事ではないのです。

メディアは常に非日常を創り出さなければ報道の価値を生み出せないので異常を強調します。でも本来は、日本の夏の標準が35℃くらいであると認識した方が常に異常と考えるよりストレスが少ないと考えます。日本人は、自然と闘うのではなく、自然と親和的に共存することを選んで生きてきたのです。ゆえに、我が国では伝統的に夏の暑さを防ぐ工夫(衣類、家屋)と大雨による治水事業に力を注いできたのだろうと思います。

 

ただ、大きな災害が起こった場合は話が別です。

約30年前に大学の地理学の授業において、九州地方は雨量の多さと地盤が弱いことで災害が多く発生することは避けられないと教わりました。九州地方で大雨が降る度にこの授業を思い出します。

メディアで大雨の被害を報道するだけでなく、雪国に大雪の対策があるように、大雨の多い地方にはその対策を十分に施していくことを考える機会にしたいものです。

 

トップニュースが大きな災害や殺人事件ではなく、「全国○箇所で猛暑日を記録しました」や「大谷選手○号」となっているワイドショーを観ていると、ウクライナイスラエルなど世界で苦しんでいる人々がいる状況と比較してとても平和な日本を感じます。

平和な日本に感謝です!

 

加えて最後に一言、①天気、②大谷選手、③グルメリポートの三点セットを続けていく限り、地上波テレビが若者を取り込んでいくことは難しいと感じます。