七つの子の教育学

大学教員による七人の子育てと教育問題についての雑感

パリオリンピック開会式、各国を丁寧に紹介して欲しかった…

パリオリンピック開会式を視聴しました。

今回は、競技場ではなくセーヌ川の船上を活用した入場行進という斬新なアイディアで注目していました。

実は、私はオリンピックの開会式がとても好きです。

聖火リレーやショーなどの演出にはあまり興味がなく、入場行進だけが見たいのです。

地理オタクのようですが、選手の入場行進で世界の国々が紹介されるところが大変興味深いです。そういえば、地図にはこんな国があったな、という程度の国でも選手や民族衣装などを実際に見ることでその国のイメージが湧いてきます。また、国名の英語表記や英語の発音を知ることも新たな発見ができます。

 

今回、民放局による録画放送を視聴しました。

実況のアナウンサーと解説者二名とのトークが多く(「盛り上がっていますね」のようなやり取りが続く)、一国一国を丁寧に紹介してくれませんでした。

「○○国は、こんな国です」とか「△△競技の□□選手が注目されています!」のような情報がほとんどなく、特に知名度の低い国はスルーされることが多かったです。

私の記憶では、通常、以下のような流れだったと思います。

「①会場に流れる英語とフランス語による国名のアナウンス 例:JAPAN」→「②アナウンサーによる国名紹介 例:日本の登場です」→「③アナウンサーによる解説 例:旗手は○○選手です。△△選手などに注目が集まります」

事前にあまり情報を調べていないということなのでしょうか。③がほとんどなかったです。もう少し国と選手に焦点をあてて欲しかったとやや残念な気持ちです。

いつもはNHKで視聴していたのでNHKと民放との違いなのかもしれません。

各国の船の格差が話題になっているようですが、個人的には放送でコメントされないことの方が問題であるように感じます。

 

その他の開会式の演出は、多くの工夫がなされていると感じました。

しかし、ネット上ではすでに批判も出ているようです。

ここには、やはりオリンピックというコンテンツが多様性の時代に合わなくなってきていることを感じます。

世界中の老若男女に向けた演出をしようとすれば、どうしても最大公約数的になってしまうので難しいですね。