七つの子の教育学

大学教員による七人の子育てと教育問題についての雑感

第6子の娘から「私のたからものは家族!」

七人の子育てをしていると以下の様な親御さんからの批判に耐えなけれなりません。

(もちろん、陰口として私たちがいないところで交わされる会話でもありますし、遠回しにその場で言われることもあります)

①A「七人も子育てしていてすごいよね~」

 B「でも、なんかあんなに大家族で子供がかわいそうだよね~」

②A「七人も子育てしていてママ偉いよね~」

 B「でも、勝手に好きで産んだんだから当然だよね!大変なのは自業自得じゃな  い?」

 

Aの方はおおむね私たちの家族を好意的に思ってくれた発現ですが、Bの方は大家族に否定的と思われます。Aさんのような方の方が圧倒的に多数という印象ですが、Bさんのような方はどの集団にも一定数いらっしゃいます。

特に一つめの「大家族で子供がかわいそう」について、我が家の子ども達がそう思わないように努めてきました。たとえば、人並みに習い事に通わせたり、サッカーの試合や授業参観などのイベントも可能な限り出席するようにしたり。

その中でも最も重要視してきたことの一つとしてこれを絶対に言わないと決めていました。

それは、「上の子(お兄ちゃん、お姉ちゃん)なんだから我慢しなさい!」と言わないことです。

兄弟、姉妹が揉めたとき、泣いている下の子につい同情してしまい、上の子を叱責したくなります。しかし、ここはこらえて二人の話をよく聞いて上の子の主張を信じるようにしていくことを心がけてきました。

下の子も実は自分の身を守るために嘘をつくことが多いです(もちろん上の子も)。上の子の声をしっかり聞きとり、信じてあげることで面倒見の良い子どもに育つと思うのです。

そうすれば、弟や妹が多くても大家族で損をしたとは思うことは少なく、弟や妹をかわいがっていけると信じています。

以前も書きましたが親にしてみれば七人の子育ては一人っ子の七倍ではありません。もちろん、子ども達には負担をかけてしまっていることもあるででしょう。それでも、みんなで支え合ってくれています。あと、何よりも賑やかで楽しいと思うのですが…。

 

小学校3年生の国語科で「たからものをしょうかいしよう」という単元があります。

六美(第六子の次女)から「授業でこの家族写真を使って私の宝物は家族!って紹介していい?」と訊かれました。六美と七郎(第七子の五男)とは5歳離れていますが一緒に遊んだり、着替えを手伝ったりしてくれて、本当にいいお姉さんです。家族が宝物と思えるなんて親としては泣けてきます…

他の6人の子ども達も、自分たちは「かわいそうな子ではない」と思ってくれていたらいいなと思います。